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診察室で医師刺殺/雇用促進/差別禁止/外国人の看護師や介護士/看護師需給計画/カルテ改ざん/「薬物依存」にも家族会
為金 義博
1
1精神科看護管理研究会
pp.11-16
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100254
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診察室で医師刺殺
「安全を図る義務を怠った」と病院にも賠償命令
2004年5月18日,福島県いわき市立常磐病院の神経科医師が1998年5月,患者に刺殺された事件で,遺族がいわき市や患者の家族などに約2億2000万円の損害賠償を求めた民事訴訟の判決が,福島地裁であった。
裁判長は,病院設置者の同市に安全管理上の過失があったとして原告遺族側の主張をほぼ認め,同市と加害者,母親の3被告に対し約1億6500万円を支払うよう命じた。老人性痴呆症である加害者の父親に対する請求は棄却した。
裁判長は,「事件現場の診察室には医師がいる側に通路や出入り口がなく,逃げ場がなかった」などとして,いわき市が医師の安全を図る義務を怠ったとした。また,母親に対しても「息子が刃物を持っていると疑いながら,病院側に告げなかった」として責任を認めた。
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