特集 「何が大切か」を問い続ける看護管理実践
記録をツールとした外来看護サービスの充実―専門性を活かす積極的な患者指導の成果
水摩 明美
1
1豊中市立豊中病院
pp.282-288
発行日 2004年4月10日
Published Date 2004/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100469
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はじめに
平均在院日数の短縮に伴い,外来には医療依存度の高い患者が増加している。継続看護の必要性が高まる一方で,患者のQOLが重要視され,より個別性を重んじた患者指導が要求されるようになってきた。このような状況を踏まえて,市立豊中病院(以下,当院)では,2002年3月に「外来看護相談室」を設け,在宅療養指導料を算定できる対象を中心に,外来看護師による患者指導の充実を図ろうとした。しかし実際は,看護師の意識が継続看護の提供や専門性の発揮までに至っていないように感じられた。
そこで,看護記録をツールとした外来全体の患者指導の充実を通し,外来看護サービスの質向上をめざした。その結果,看護師の意識が高まり,各診療科でさまざまな取り組みが実行に移され,在院日数の短縮にもつながった。本稿では,そこに至るまでの歩みを振り返って紹介したい。
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