特集 看護診断導入は看護記録を変えたか
看護記録充実に向けて今すべきこと
古橋 洋子
1
1前:埼玉医科大学短期大学
pp.465-470
発行日 1996年7月10日
Published Date 1996/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900510
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記録の現実
多くの病院において,看護婦は看護記録(以下,記録)に費やす時間が長く,患者の状態を克明に残そうと思えば思うほど時間を費やし,記録を書くために超過勤務を余儀なくされている看護婦も多いと聞く.特に,入退院や手術の多い病棟では,毎日が記録に振り回されているのが現実ではないだろうか.このような状況が続くと,記録の重要性は認識しつつも,記録を何のために書いているのかという疑問や不満,さらには面倒なものという印象を与えかねない.
記録は,患者のためのものであり,しかも万一事故が起きた場合は,貴重な資料にもなる.同時に,看護婦は自分の仕事の責任の範囲を全うするためにも,記録をしっかりと書かなければならない.記録は,患者の病状経過と看護活動の結果を記すものである.経時記録を書かない病院は現実にはないはずである.
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