連載 看護管理に活かす看護理論のエッセンス[8]
ベナー―臨床看護実践の熟練度を意識化する
正木 治恵
1
1千葉大学看護学部看護学科
pp.254-257
発行日 2004年3月10日
Published Date 2004/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100464
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はじめに
1984年に出版された『From Novice to Expert;Excellence and Power in Clinical Nursing Practice(邦訳;べナー P著,井部俊子他訳:ベナー看護論―達人ナースの卓越性とパワー)』1)は,世界各国で翻訳され,多くの支持を得ている。日本においても,ベナーの各地での講演を通して,すでに多くの看護職者にその理論が理解され,臨床現場や教育の場で活用されている。筆者は1994年にベナーに師事したが,彼女の講義や著作活動を通じて,彼女の看護実践の現象の意味を捉える洞察力の深さと,看護実践に対する熱意,さらに寛容で温かい人柄にとても感銘を受けた。本稿では,ベナー看護論の看護管理への活用について,筆者の経験も踏まえて述べる。
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