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看護師配置と組織風土が及ぼす看護師の針刺し事故に対する影響
佐々木 美奈子
1
,
菅田 勝也
1
1東京大学大学院医学系研究科
pp.248-249
発行日 2004年3月10日
Published Date 2004/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100462
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針刺し・切創事故による医療従事者の血液・体液感染病原体への曝露が問題になっている。針刺し・切創事故の予防には,標準予防策の徹底と安全装置付針などの使用が効果的であることが知られているが,これらの実施だけでは不十分である。安全装置付針の導入には限界があり,標準予防策は徹底されていないからだ。また,針刺し事故には,職員配置,教育,就業環境などの組織要因も影響していると考えられる。しかし,病棟間,病院間でなぜ事故率に差があるのか,看護師の配置と組織風土は重要な決定要因となるのか,についてはあまり調べられていない。
本研究は,病棟の看護師配置,組織風土と精神疲労度が,看護師の針刺し事故の危険因子,および針刺し事故の頻度に関連しているかどうかを探ることを目的とした。
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