調査研究
「針刺し事故」の実態と対策
田中 満由美
1
,
鶴岡 恵子
1
,
頼本 智子
1
,
宗内 由紀子
1
,
中村 マサ枝
1
,
松永 彌生
1
1山口大学医学部附属病院看護部
pp.272-278
発行日 1996年4月10日
Published Date 1996/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900480
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
近年,医療従事者の血中ウイルス感染や,抗癌剤による薬害が報告されている.患者の安全はいうまでもなく,医療従事者である自分自身の安全面にも十分配慮することが必要である.
山口大学医学部附属病院(以下本院と略す)の看護部安全対策委員会では,看護婦の安全面から事故の現状を知るために,過去5年間の事故報告書を分析した.その結果,事故は「針刺し事故」が最も多かった.また,本院の1994(平成6)年度医療職職員(医師,看護婦,その他の医療技術職員)のHBVおよびHCVによる汚染針の「針刺し事故」報告では,39件の事故があった.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.