実践報告
退院計画の実践による口腔腫瘍患者の在院日数の短縮
岩谷 友子
1
,
永島 由美子
2
,
萩原 明人
3
1九州大学病院地域医療連携室
2九州大学病院
3九州大学大学院医学研究院医療システム学講座
pp.41-45
発行日 2004年1月10日
Published Date 2004/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100414
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はじめに
日本の入院患者1人あたりの入院期間は一般に長いとされており,急性期病床だけをみても,その期間は長いと言われている1)。2000年4月の診療報酬改定で,この急性期病院加算に関して,紹介率30%以上,平均在院日数20日以内という2つの要件が新設された。これに関し,武藤は,この2つの要件はいずれも医療連携なしには達成し得ないと指摘している,2)。また,金井らは,これからの急性期病院においては,在院日数が短縮するに伴って,円滑な退院計画や切れ目のない継続的な看護の保証がますます必要になってくるため,看護連携が医療連携の中核的な役割を担うことになるだろうと述べている3)。
当院においては,1998(平成10)年地域支援医療室の設置計画に伴い,病棟における退院計画への看護の活動が試みられ,看護師がコーディネーターとしての役割を担うこととなった。本研究では,患者の特性に応じた退院計画実践のための有用な示唆を得ることを目的に,術式,性別,年齢,キーパーソン(配偶者の有無)といった患者特性別に,退院計画と在院日数の関係を検討した。
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