特集 「手厚い看護」をどう実践するか―7対1入院基本料新設を機に
看護の専門性を高めてさらなる質の向上へ―「いきいきとした職場環境づくり」を考える
神谷 美佐子
1
1大阪医科大学附属病院
pp.603-607
発行日 2006年8月10日
Published Date 2006/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100330
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2006(平成18)年診療報酬改定は,過去に例をみない3.16%の大幅なマイナス幅で実施された。このなか,「急性期における看護配置」では,従来の「基準を満たす数の看護要員を配置した体制の評価」から,「一定以上の密度で看護が提供されたことへの評価」への転換がなされ,看護師の配置基準が1994(平成6)年の新看護体系そう設以来,12年ぶりに引き上げられた。
このような背景のなか,大阪医科大学附属病院(以下,当院)は地域の基幹病院として,高度で先進的かつ安全な医療,看護の提供が一層求められている。当院は1994(平成6)年に特定機能病院として承認を受け,質の高い急性期医療を推進していくうえで2対1の看護師配置を実施していたが,近来の急速な在院日数の短縮化や入院患者の高齢化,それに伴う医療現場の煩雑さが看護師の早期離職への引き金となり,離職率が高かった。
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