連載 CURIOSITY SQUARE & CIRCLE・21
スポーツに人生の種々相を託して表現する[松尾秀助さん]
道又 元裕
1
1日本看護協会看護研修学校
pp.699-701
発行日 2005年9月10日
Published Date 2005/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100290
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松尾さんが軽く会釈をしながら部屋に入ってきた。スマートで日に焼けた肌と,日々の鍛錬がうかがえる体格が印象的である。それは,スポーツ誌として名高い『Number』(文藝春秋)の編集長を務めたこともある松尾さんへの先入観だけではなかった。
今回あらためて雑誌を見てみると,全ページカラー,芸術的な写真とデザインで構成されたそのクオリティの高さに驚いた。スポーツ選手の「カッコよさ」が溢れんばかりに表現されていた。本誌の創刊は1980(昭和55)年4月。今年で25歳を迎え,名実ともに,日本を代表するスポーツ総合誌としての地位を築き,「スポーツノンフィクション」というジャンルを創りあげた。今回のインタビューでは,そんな歴史ある雑誌『Number』を立ち上げた一人である松尾さんに対し,スポーツというジャンルにおいて人間一人ひとりの個人の内実に迫ろうとしてきたその着想の原点やもののとらえ方,また「スポーツノンフィクション」という新たな領域の確立に至るまでのさまざまな経験から得たものを引き出したいと思っていた。
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