連載 スクラブ・ナース 1年生・4
アメリカ人ナースはいったいどこに?
鈴木 美穂
1
1ニューヨーク市内の大学病院
pp.739
発行日 2005年9月10日
Published Date 2005/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100297
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外国人ナース。私もその1人である。外国人ナースのなかには,私のように外国で看護基礎教育を受けた者と,看護留学生としてやってきてアメリカで看護基礎教育を受けた者とがいる。ちなみに私の勤務する病棟で働く28人のスタッフナース(RN)のうち18人はフィリピン人。ほかはアメリカ人が6人(うち白人が1人),イギリス人が1人,ロシア人が1人,私を含め日本人2人。ナースマネジャー(看護師長)もイギリスからの“元”外国人。アメリカ人以外はみな外国で教育を受けた前者のパターン。
ナースの資格試験NCLEX(National Council Licensure Examination)を管理するNCSBN(National Council of State Boards of Nursing)の統計による注1)と,2002年のNCLEX合格者数の国別トップ5は,アメリカを除くと1位はフィリピンで(3625人;合格率51%)で,2位のカナダ(1055人;同77%)のおよそ3.5倍だ。3位は韓国(601人;同62%),4位インド(450人;同61%),5位イギリス(210人;同64%)と続く。ちなみにアメリカは6万1233人(同87%),日本は22人(同56%)だ。この統計はどこの国で看護教育を受けたかであるので,例えば,私の同僚の日本人はオーストラリアの看護大学の卒業なので,この集計方法では日本にカウントされない。
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