連載 機能する看護部組織を創る対人関係技法・11
より効果をあげる目標面接の方法
池田 優子
1
1高崎健康福祉大学短期大学
pp.958-961
発行日 2005年11月10日
Published Date 2005/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100268
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目標面接を導入する病院が増え,そのなかでさまざまな課題が明確化されてきています。病院の理念,目標―看護部目標―病棟目標―個人目標の一連の流れがトップダウンとボトムアップの相互作用を繰り返しながら,組織目標と個人目標のドッキングがうまく図られているか,立てた目標が実行に移せているのか,またその効果をどのように評価するかなど。結局,看護過程と同様,Plan―Do―Seeという一連のサイクルがうまく回って初めて「組織目標と個人目標の統合や自己統制によって組織を強化し,職員個々人のモチベーションを向上させるツール」1)としての目標管理が機能するといえます。
今回は,いくつかある課題のなかで,立てた目標を実行に移すとき,それをサポートするための効果的な目標面接手法についてお話ししたいと思います。というのは目標面接がうまく機能することは,目標管理のかなりの部分が成功したといってもいいほど重要な位置を占めているからです。「とにかく自分の目標を出さなければならない」というノルマ意識や「○○すべき」という意識で目標が立てられても,個々人のエンパワメントとキャリアアップにつながりません。目標面接で双方向のコミュニケーションが十分にとれ,そのなかで納得のいく目標がつくられるというプロセスをふめると,自信やエンパワメントにつながり,前向きに目標管理が進められると思うからです。
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