連載 機能する看護部組織を創る対人関係技法・8
チーム医療を機能させる―ネゴシエーション能力を高める
池田 優子
1
1高崎健康福祉大学短期大学
pp.688-691
発行日 2005年8月10日
Published Date 2005/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100227
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医師-看護師関係によるストレス
病院の中で他職種との協働関係がうまくいっていないと,職員のストレスも増加し,それによって患者の治療環境・療養環境に影響が出てきます。看護師にとって,協働関係におけるストレス源となっているのが,特に医師との関係といえます。医師-看護師関係には,医師を頂点としたヒエラルキー構造が依然として存在し,特に開業医の場合だと,さらに直接的な雇用者-被雇用者関係になります。そのようななかで「対等に,アサーティブに,看護師が思っていること,言いたいことを素直に伝えましょう」と言っても,なかなか難しいのが現実です。
入浴や安静度の拡大など,患者にできる限り気持ちよく療養生活を送ってほしいと思う看護師と,治療最優先の医師との間でうまくコミュニケーションがとれず,結果的に患者を我慢させることになり,くやしい思いをしてきた経験のある看護師は多いと思います。
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