連載 CURIOSITY SQUARE & CIRCLE・13
[柳田邦男さん]―SQUARE おとなこそ絵本を!/CIRCLE 絵本を味わう意味
真部 昌子
1
1共立女子短期大学看護学科
pp.1,48-49
発行日 2005年1月10日
Published Date 2005/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100095
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- 文献概要
2004年は,天災や虐待,子どもの殺人など凄まじいニュースばかりが流れ,誰しもが世の中どうなっていくのだろうという不安を抱いた年だったと思う。そんな状況のなかで,『砂漠でみつけた一冊の絵本』が出版された。「おとなこそ絵本を」というキャンペーンを展開されている柳田邦男さんの著書である。
柳田さんが,次男洋二郎さんの「死」について最初に書かれたのは1994年のことだった。それから10年。息子さんの死を悼みつつも,ご自身の人生を模索されていたのだろう。失意のなか,柳田さんはかつて息子さんたちに読み聞かせた童話や絵本を手にされた。それらを読んでいるうちに,「絵本のもつ力」という新しい発見をしたのだ。
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