連載 調査研究向上のために・9
看護調査研究の実際—統計編③:t検定とt検定に対応するノンパラメトリック検定
河口 てる子
1
1大阪大学医学部保健学科
pp.253-259
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900401
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
前回の連載では,有意性検定の意味と使い方をχ2検定を例にして述べてきました。厳密な意味での有意性検定は,ランダムサンプリングによって抽出された実測データの結果が母集団にも言えるかどうかを統計的に調べるものでした。また,この意味以外の別の解釈もあることを紹介してきましたが,両者の解釈とも,なかなかむずかしいと思われたかもしれません。「まあ,よくわからないが,こんな議論もあったんだ」と,この程度に思っていただければいいかと考えています。
今回は,χ2検定に次いでよく使われるt検定について,t検定が使われるデータの種類とその区別,使い方と解釈について説明します。その後にt検定の適応でないデータに対して,どんな検定が可能かを述べてみましょう。
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.