特集 エビデンスを臨床実践に活かす挑戦—JBIを契機とする臨床実践と研究者の協働
【3 エビデンスを現場に実装していくために】
—3-2 研究と現場との協働の試み—感染管理認定看護師との抄読会—EBPにおけるその役割
内海 桃絵
1
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻総合ヘルスプロモーション科学講座
pp.249-252
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201883
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
抄読会は,ヘルスケア分野においては100年以上前から行なわれてきた歴史をもっており,文献の批判的評価を促進し,新しい知見を広めてきた。抄読会の利点としては,臨床上の問題を定義すること,最新の看護研究を検索,評価,適用すること,他の看護師との交流や対話を促すことなどが挙げられている(Kleinpell, 2002)。看護師は,ヘルスケアに関する最新の文献を理解してケアに適用することが求められており,抄読会に参加することは,看護実践をよりよくするための手段となる。
筆者は,感染管理に関する英語論文をクリティークする抄読会を毎月1回開催している。参加者は大学院生,大学教員,そして感染管理認定看護師で,コロナ禍以降はオンラインで開催し,毎回,新型コロナに関するさまざまな論文を取り上げてきた。本稿ではこの感染管理抄読会について紹介し,EBPにおける抄読会の役割について述べる。
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.