連載 理論構築を学ぶ—看護現象から知を生むために・12【最終回】
理論に基づく看護介入研究計画—プログラム開発とその効果評価
田村 康子
1
,
坂下 玲子
2,3
1神戸女子大学看護学部
2兵庫県立大学看護学部
3兵庫県立大学臨床看護研究支援センター
pp.710-719
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201590
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筆者は,JICAの技術協力プロジェクトにおいてモロッコの助産師教育を支援していた。当時,モロッコでは産痛緩和ケアが行なわれておらず,時に出産の場は痛みに耐えられない産婦と,それをいなす助産師とが叫び合う修羅場と化した。筆者は博士論文の研究テーマとして,モロッコに産痛緩和ケアを導入しようと考え,モロッコ人の助産師が産痛緩和ケアを習得し,ケアの実践ができるような教育プログラムの作成に取り組んだ。
まずモロッコでの現状と研究の着想に至った経緯を述べ,次に,課題解決へのアプローチを導く概念枠組みとして,Banduraの社会的学習理論を見いだした経緯を紹介する。その上で,概念枠組みを用いた介入プログラム作成の過程と,プログラム効果を評価する過程を示す。
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