特集 看護学における事例研究法の進化─質的記述的事例研究法の可能性
心理臨床学と「事例」に基づいた研究
山本 力
1,2
1就実大学大学院教育学研究科
2岡山大学
pp.211-216
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201508
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はじめに
私の専門分野は心理臨床学(臨床心理学とも呼ぶ),心理学の応用分野の一つである。その中でも心理療法やカウンセリングの諸問題に関心が深い。もう40年間近く心理臨床の実践と大学での教育を並行して続けてきた。3年余り前に国立大学の教員を定年退職して,現在の大学院に移籍し,同じような仕事を続けている。今回,本誌の企画で「心理臨床学の事例研究の理論と実際」に関する執筆を企画者の黒江先生から求められたので,私の事例への取り組みを素材にして,「一人称の事例報告」(けっして事例研究ではない)をしてみようと考えた。
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