座談会
事例研究について
大谷 しよう
1
,
柏木 とみの
2
,
田中 美代子
3
,
俵 アイ
,
山本 イワエ
4
,
木下 正一
1都支部
2東大産科
3慶応略科
4日赤病院産科
pp.46-61
発行日 1955年2月1日
Published Date 1955/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200796
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木下 座談会というのは本来ならば,余り司会者が沢山おしやべりすることはないと思うのですけれども,今日は一寸多少趣きが違うものですから,座談会と申しますけれども,多分に御相談の会というような意味のものですから,御相談の主旨を最初に私から申上げて見たいと思います.成るべく楽に固くならないでお話願い度いのです.先だつて産婦人科の臨牀学術雜誌の卷頭言を私書かなくてはならなかつたので,その卷頭言に斯ういう意味のことを書いたのです.
助産婦に明るい希望を持たせたいそういう題で,助産婦の世界には今日余り明るい希望がないじやないか関業している助産婦さんは,出産数の減少ということと,それが一番主な原因だそうですが,その他に家庭分娩が多少減つて行く,主として此の二つの理由から業務が非常に閑散になつて来た.まあ今日お見えになつている開業助産婦さん等はその例外でありますけれども,その少い例外を除くというと,多くの助産婦さんは,その暇をかこつというか,それ以上に其処に不安を感じたり或はそのために業務が成立たない,というようなことを言つておられる.
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