連載 専門看護師CNSとは何か・2
CASE 2 「触ってもらってよかったね」─CNSの触診がもつ効力
梅田 恵
1,2
,
井部 俊子
,
大生 定義
3
,
村上 靖彦
4
1昭和大学保健医療学部がん看護専門看護師コース
2昭和大学病院
3特定医療法人新生病院
4大阪大学大学院人間科学研究科
pp.602-612
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201442
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患者K(70代・男性)の病状はよくなかった。主治医から,肺がんの治療は限界であり,緩和ケアを中心とした医療にしたいと告げられた。しかし,Kも妻も受け入れられずもがいていた。
がん看護専門外来でCNSは2人と向き合った。妻は「この先,治療をどこに受けに行ったらいいのか困っています」と言う。その傍らでKは無言であった。CNSはKの腹部が"でっぷり"していることに着目した。Kの肩に触れ,腹部に触れて,Kが語らなかった「痛み」に言及した。すると,Kはからだの状態を説明し始めた。
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