連載 専門看護師の臨床推論+・20
CNSが決断した最良の方策は主治医の交代であった
長谷川 久巳
1
,
大生 定義
2
,
井部 俊子
3
1国家公務員共済組合連合会虎の門病院
2立教大学
3聖路加看護大学
pp.894-900
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102896
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外来通院でがん治療を継続している患者は,病状が安定し,かつ日常生活に支障さえなければ,1人で通院し,すべての病状説明を受け,治療法を選択していることも少なくない。このような場合,患者の病状が変化しないかぎり,医療者は患者の家族のことは気にはなりながらも,あくまでも患者からの情報のみで存在を感じとるしかない。しかし,病状の悪化が急速に進み,患者自らが意思決定できなくなったとき,家族は患者の病状の深刻さに初めて直面し,さらに医療者は患者の治療や療養に関する意思決定を家族に委ねることになる。そこで生じたズレを専門看護師(以下,CNS)はどのように調整していったのか。
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