増刊号特集 1 看護学の知をどう構築するか
扉
『看護研究』編集室
pp.291
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201388
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看護学はこれまで,さまざまな研究成果から,知を産出してきました。そしていま,看護研究はどのような方向に向かうべきなのでしょうか。研究者が増え,さまざまな種類や質の研究成果が発表されています。エビデンスに基づく研究が志向される一方,エビデンスにとらわれず文脈を重視した研究の重要性も大きく,また,現場から日々生まれる業務改善などさまざまな院内研究や事例報告等から得られる成果も見逃せません。看護をめぐる状況が変化する中,研究方法論や看護理論も多様化しているように思われます。さらに今後,学際性やグローバルな研究活動への機運が一層高まると想像される中では,研究のあり方や研究者としてのあり方も,これまでと変わっていくことがあるかもしれません。
こうした背景は,研究とは何か,知とは何かを振り返りつつ,看護学が実践の学としてどのような知が必要であり,どのようにその知を探究し,見いだし,看護学独自の知を構築していくのか,という問いにつながるように思われます。その問いを探求する中では,さまざまな論点があるように感じられます。また,研究や知の意味を考える意味では,領域を越えた視点も不可欠になります。
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