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老人患者の在宅療養を可能にする援助機能—小診療所の訪問看護活動を中心に
工藤 洋子
1
1七沢リハビリテーション病院脳血管センター
pp.439-444
発行日 1986年10月15日
Published Date 1986/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200899
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はじめに
老年人口が総人口の9.8%を占め,平均寿命は80歳に達しようとしている。高齢化社会が叫ばれる中,昭和58年2月に老人保健法が施行された。これにより,老人保健・医療は,収容する医療(入院)から在宅医療へと変わりつつある。
しかし,老人の家庭復帰には多くの問題が含まれている。その身体的特徴から完全に治癒することは難しく,個人差はあれ,何らかの障害を残すことが多い。また,核家族・老人の独りぐらし等が増え,必要な介護が得られない傾向にある。そのため,障害をもち,日常生活動作に介助を必要とする老人が,家庭復帰はしたが,家族の介護が仕事等の関係で十分ではなく,短期間のうちに再入院となる例は少なくない。
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