ベッドサイドの看護
リハビリテーションを中心とした訪問看護—脳卒中後に訪問看護によって歩行可能となった患者への援助
小谷 英子
1
,
杉浦 恵子
1
,
佐藤 ハルイ
1
,
小門 喜美子
1
1勤医協稲毛診療所
pp.1162-1167
発行日 1978年11月1日
Published Date 1978/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918535
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はじめに
当診療所は医師1名,看護婦4名,他職種5名の小規模な無床診療所であるが,6つの病院や診療所とともに千葉民医連を構成し106床のセンター病院と連携して医療活動にあたっている.当診療所における訪問看護活動は昭和51年8月より地域の寝たきり患者を対象に開始された.当診療所の診療圏は千葉海浜ニュータウンというマンモス団地をひかえた広範囲なものであり,医療機関は多数あるものの在宅患者にとっては無医地区に等しく,私たちの行っている訪問看護も小規模ながら,この在宅患者への窓口として利用されている.
本事例は昭和45年当診療所開設時より通院していた患者であるが,51年4月より治療中断,その後のフォローアップもないまま脳卒中発作を起こし,往診依頼のあったものである.私たちはこの訪問看護のなかで,これまで各々の看護婦が臨床では経験しえなかったリハビリテーション(以下リハビリと略)を発作直後より行い,訪問看護を続ける中で歩行できるまでに回復させることができた.しかし,団地という特有の条件の中でのリハビリの難しさも痛感している.
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