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海外論文
看護に関するタッチの概念の理論的構成
A Theoretical Construct of the Concepts of Touch as They Relate to Nursing
Kathryn Barnett
1
,
遠藤 敏子
2
1テキサス女子大学・看護学部
2元:大阪大学医療技術短期大学部
pp.379-389
発行日 1974年10月15日
Published Date 1974/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200408
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ここでは,患者ケアの分野における,非言語的コミュニケーションに関連するタッチの理論が検討されており,一般的コミュニケーション手段としての,又,医学における特殊な要素としての,タッチの研究が考察されている。タッチ-コミュニケーションのすべてのアブストラクト――今日のアメリカ文化における使用が観察されたものだが――によれば,5大領域が展開して,タッチの概念となっている。この概念から推理が集まって,"構成概念=Construct"――観察された事実の理論的抽象――となる。タッチ行為は,看護行為にとって欠くことのできない部分であり,看護婦-患者間,ヘルス-チーム-患者間,ヘルス-チーム-看護婦間に,コミュニケーションの基礎力学として,伝達の重要な手段として,コミュニケーション確立の基礎として,情動や観念の伝達の重要な手段として,思慮深く用いられるべきものである。
我々が他人の存在に気づく場合,我々の世界は,常に狭い個人の範囲から,他との関係を含む広いものへと変わる。理由は何であれ,他人に接近することによって,コミュニケーション過程に入る。感情,思考,言葉を他者と交換する欲求,他者に理解され,勇気づけられ,慰められたい欲求,単に他者の人間性や考えに興味を持つ欲求などがある。その伝達手段の第1の最も基本的なものは,ある種のタッチであり,これはコミュニケーションの単なる手段,あるいは意味ある言語交換のための基礎,とも言える。
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