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海外論文
外科患者の精神的福祉度と身体的回復度の測定—いくつかの文献を通して
Definition and Assessment of Surgical Patients' Welfare and Recovery: Selected Review of the Literature
John A. Wolfer
1
,
稲田 美和
2
1イエール大学看護学部(心理学)・看護研究プログラム
2日赤医療センター
pp.390-400
発行日 1974年10月15日
Published Date 1974/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200409
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外科患者の身体的回復度及び精神的福祉度を評価しようとした研究をいくつか選び,看護行為の成果を測定するために,主にどんな種類の測定規準=criterion measuresが直接用いられてきたかを知ろうとして簡単に文献検討を行なった。その結果は,患者の回復や福祉を心理的側面からではなく,主に身体的側面から操作的に研究しようとする傾向がみられた。患者の感情及び認知状態を変えようとして行なう看護行為を評価するためには,身体的側面の"回復"と精神的側面の"福祉"を理論上区別し,精神的福祉度を直接測定する方法,特に自己報告法を発展させ試していくことが望まれる。身体的回復度を測定するために頻繁に用いられてきた方法の限界についても,自己報告法に関する方法論上の問題とともに検討した。
一般病院における看護活動の質や有効性を体系的に評価しようとした看護研究は,大別して二つのアプローチの方法をとってきている。その一つは看護婦の業績を種々の観点から直接評価するものであり,このアプローチ法によって,一般に評定尺度=rating scaleという形をとる業務遂行測度=job-performance measuresが多く生みだされ発達していった。
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