焦点 慢性の病いにおける他者への「言いづらさ」─ライフストーリーインタビューは何を描き出すか
7つのライフストーリー
6.1型糖尿病のFさんのライフストーリー
黒江 ゆり子
1
1岐阜県立看護大学大学院看護学研究科
キーワード:
糖尿病
,
ライフストーリー
,
インタビュー
,
生活
,
言いづらさ
Keyword:
糖尿病
,
ライフストーリー
,
インタビュー
,
生活
,
言いづらさ
pp.285-292
発行日 2011年6月15日
Published Date 2011/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100527
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はじめに
慢性の病いとしての1型糖尿病(Diabetes Mellitus)は,発症の機序がいまだ明確にされていないこともあり,本人とその家族は突然の発症に続いて,どのような病気であるのかを十分に捉えることができない状態で,治療としての食事・運動・薬の管理などを毎日の生活のなかで続けることを求められる。そのような状況においては,自分の病気をどのように捉え,まわりの人々にどのように伝えていけばいいのか,とまどいを抱くことも多い。本稿では,1型糖尿病とともにある生活について,インタビューに協力いただいたFさんの語りから,その一部を紹介する。インタビュー時期は,2007(平成19)年9月である。
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