焦点 アリゾナ大学大学院博士課程におけるオンライン教育の実際
アリゾナ大学大学院博士課程におけるオンライン教育の学習プロセス②
金井Pak 雅子
1,2
1東京女子医科大学看護学部
2College of Nursing, The University of Arizona, USA
キーワード:
オンライン教育
,
博士課程
,
アリゾナ大学
Keyword:
オンライン教育
,
博士課程
,
アリゾナ大学
pp.295-304
発行日 2008年6月15日
Published Date 2008/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100320
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はじめに
アリゾナ大学大学院におけるオンライン博士課程の詳細については,林(pp.263-269,279-291)により解説されているので,本稿では,筆者の専攻と副専攻,および筆者の履修内容に関する解説と,オンライン教育のめざすものや方法論に関して,これまでの学習体験から考察する。
筆者は,アリゾナ大学大学院博士課程オンラインプログラムの3回生にあたり,2005年の秋に入学することとなった。入学に先立っては,RISE(Research Intensive Summer Experience)という,オリエンテーションを兼ねた入学者のためのセッションがある。2005年夏に,その第1回目のRISEに参加したとき,ウェルカムディナーの席上で,初めて林氏にお会いした。日本人留学生がいること,それもオンラインプログラムで学んでいることは想像もしていなかったので,本当に驚いた。広大な米国大陸のアリゾナ州ツーソンという,いわば大都会から外れた土地で,自分以外に日本語を話す人間がいること自体,想像していなかった。日本を思わせるような人も物も全くなく,日本語を話す機会すらほとんどないのである。また1988年,筆者は米国ハワイ大学にて修士課程を修了し,帰国後は,病院などでの研修に関わっていた。実はそのなかの病院に当時林氏が看護師として勤務されていて,筆者のことも知っていたということで,さらに驚いた。
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