特集 地域の看護ニーズに対応できる継続教育(1)
卒後教育を中心に
聖路加看護大学大学院での教育と博士課程の新設について
飯田 澄美子
1
1聖路加看護大学
pp.107-115
発行日 1989年2月10日
Published Date 1989/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207691
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
本学の沿革
本学の沿革は,図1に示したように,明治33年(1900年)に米国聖公会宣教師医師ルドルフ B. トイスラー来日により設立された。聖路加国際病院開設(20床)にあたり,荒木いよ氏を米国に看護の勉強のために留学させ,帰国後は婦長に就任させた。大正9年(1920年)にアリス C. セントジョン女史の協力のもとに,聖路加国際病院付属高等看護婦学校が設立されたが,これが本学の母体である。聖路加病院長であり,校長であったトイスラーは,キリスト教精神を基盤として,社会性を備え,人間として社会を理解できる看護婦の育成を目ざし,当時のわが国の女子教育ならびに看護教育としては,他に類をみない看護教育の学校教育形態をとった。これが発展して,昭和2年(1927年)当時,女子教育の最高学府であった女子専門学校がつくられた。女学校を卒業した後,本学3年,研究科1年の4年間の教育が行われた。戦後は,学校教育法の改正により昭和29年(1954年)短期大学となり,次いで昭和39年(1964年)に今日の聖路加看護大学の認可をうけた。昭和51年(1976年)には,学部への編入制度が発足した。その後,医療の進歩や社会の変化に応じ,高い知識と優れた技術をもつ看護の実践者,教育者,また研究者を育成するために,昭和55年に大学院看護学研究科修士課程が設置された。昭和63年(1988年)には,博士課程が増設され,今日に至っている。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.