研究ノート
質的データの分析作業に必要とされるもの―萱間真美著『質的研究実践ノート』を読む
水野 節夫
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1法政大学社会学部
キーワード:
質的データの分析
,
〈意味チェック〉
,
〈意義チェック〉
,
〈素材チェック〉
,
〈構造化的把握〉
Keyword:
質的データの分析
,
〈意味チェック〉
,
〈意義チェック〉
,
〈素材チェック〉
,
〈構造化的把握〉
pp.73-77
発行日 2008年2月15日
Published Date 2008/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100294
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ぼくはここ7,8年,大学院の授業の1つとして〈質的データの分析〉という,実際のデータ分析をやっていく際には‘相当役に立つはず'と本人的には自負している授業をやっている。
これは1回2コマ(=3時間)の授業を7週間+a連続でこなす形のもので,《前半は質的分析に関するぼくの‘お話',後半は受講生たちが中心でやるワークショップ》を基本的な授業フォーマットとしている。受講者数は毎年20数名とまずまずの数なのだが,講義の基本的なフォーマットが固まってきていることもあって,ここ2,3年は〈質的分析〉への導入局面において何を伝えたいかという点に焦点を絞り込む形の相互対話型という授業の性格─要するに,毎回の授業の最後に書いてもらっている‘感想メモ'や何回かの宿題などに書き込まれている質問群・疑問群に対してぼくなりの見解や答えらしきものを次回にフィードバックしながら授業を進めていくという形─をますます強めつつある。
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