連載 経験から学ぶ助産ケア・6
繰り返される激しい「乳腺炎」の原因は…?
間中 伴子
1
,
濱嵜 真由美
2
,
妻由 晃枝
3
1東京純心大学
2宮崎県立看護大学
3鳥取県立倉吉総合看護専門学校
pp.328-332
発行日 2022年6月25日
Published Date 2022/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665202021
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Nさん,29歳,初産。混合栄養。
産後3週間後に乳頭に白斑ができ,その後発熱して乳腺炎と診断された。抗菌薬を服用しながら,Y助産師による乳房ケアを自宅で受けている。
夫(42歳)と2人暮らしだが,夫は海外出張で数カ月間家を空けることが多いため,産後は実家に同居している。母乳育児の希望があり,産院の助産師によると母乳分泌も十分だったが,3人の子どもを産み育てた実母のアドバイスに従って混合栄養を行っていたという。
産後3週間経った頃,右側乳頭に白斑ができ,吸われると激痛を感じたため搾母乳に切り替えた。2〜3日後,白斑は消失したが,直接授乳しても強い張りが残った。その後38度5分の発熱と悪寒で産院を受診し,乳腺炎との診断で抗菌薬を処方された。乳房ケアのため近所で開業しているY助産師の訪問を受けることになった。
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