増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
症状からみた内科エマージェンシー
激しい頭痛
粕谷 潤二
1
,
橋本 洋一郎
2
,
寺崎 修司
1
1熊本市立熊本市民病院脳卒中診療科
2熊本市立熊本市民病院神経内科
pp.148-150
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907080
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ポイント
●直ちに救急対応を必要とする頭痛,すなわち生命に危険である頭痛,または失明や重篤な視力障害を起こしうる頭痛であるかどうかを見分け,迅速に適切な処置を行う.
●救命を要する頭痛でなくとも,患者が最も望んでいることは激しい頭痛を取り除くことであり,そのための正確な診断と迅速な処置が必要である.
●「激しい頭痛」を呈したときは,必ず頭部X線CTを施行する.ないときは装備してある病院に転送する.
●突発した頭痛はくも膜下出血の可能性があり,X線CTで異常がなくとも,くも膜下出血が疑われる場合には髄液検査を行う.
●プライマリ・ケアにおいて髄膜炎は見逃されやすい疾患である.頭痛と発熱,嘔吐を呈している患者では,常に髄膜炎を念頭に置いて髄液検査を施行する.
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