連載 りれー随筆・438
自分にとって大切な“いのち”と向き合う
橋本 敬子
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1じょさんしONLINE
pp.558-559
発行日 2021年7月25日
Published Date 2021/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201846
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初めての新しい“いのち”
いつか妊娠して,出産して,子育てをする。小さい頃からそう思っていた。でも,私はなかなか妊娠できなかった。年齢的にも焦り,とにかく早く妊娠したくて不妊治療を受けた。
体外受精をし,やっと新しい“いのち”が来てくれ,私は自分が妊娠できたことに心から安堵した。しかし,順調に心拍を確認できたのも束の間,ある日突然,おなかの子はお空に帰ってしまった。「自分たちのタイミングで来てもらったのだから,せめて帰る時はこの子のタイミングを待ちたい」と,自然に出てくるのを待った。
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