北から南から
赤ちゃんのいのちを大切に
pp.64
発行日 1970年9月1日
Published Date 1970/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203992
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43年,富山県下では267人の赤ちゃんが死んだ。この年生まれた赤ちゃん本1000人に対して15.8人の割合であり,全国平均15.3人よりやや高く,都道府県順位では23位。富山県は戦前戦後を通じて乳児死亡率が全国トップクラスであっただけに,乳児死亡率が下がってきたことは喜ぶべきことだ。
このような乳児死亡率の低下に関連して問題になってきたのが,生後4週間以内に死亡する新生児死亡率で生後4週間を過ぎた乳児は,細菌感染とか,不慮の事故など後天的な原因による死亡が多く,それを防ぐことは努力しだいでできる。しかし新生児,とくに生後1週間未満の早期新生児死亡は先天的な要因によることが多い。とくに新生児死亡原因のうち最も大きな部分を占める低体重児は乳児死亡の原因にもなりやすいという大きな問題をふくんでいる
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