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ウエルネスからみた母性看護過程+病態関連図
大月 恵理子
1
1埼玉県立大学
pp.695
発行日 2009年8月25日
Published Date 2009/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101489
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看護の基礎課程にある学生たちに,母性看護学の事例を展開させる時,学生たちからよく問われるのは,「問題がない」「何をしていいかわからない」ということである。これは,母性看護学を座学で学びはじめ,演習として事例を提示した時ももちろん聞かれるが,領域別実習を回ってきた学生が,母性看護学実習に臨む時にも聞かれることである。
それは,成人看護学や小児看護学等の実習では,基本的に疾患を持つ人を対象としているのに対して,母性看護学では,基本的にリスクの低い,正常経過をたどることが予測される対象を受け持つからである。健康問題を発見し,それを支援するという思考のままでは,母性看護学においては看護過程を展開することは難しいからであろう。健康度の高い妊産褥婦や新生児に対する看護診断を行なう場合には,「ウエルネス型」という考え方が必要となる。私たち母性看護学教員は,まずそのことを学生たちにしっかりと伝えなくてはならない。
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