特集 「病態関連図」をおもしろく!
病態関連図の「おもしろさ」と「大切さ」を伝える!
藤井 徹也
1
1聖隷クリストファー大学看護学部
pp.782-789
発行日 2016年10月25日
Published Date 2016/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200600
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看護学生が対象の病態や症状を把握するために作成する病態関連図について,どのような指導がよいかよく考えます。病態関連図を用いる学校は珍しくありませんが,学生は「書かされている」と強く感じることが多く,楽しく書いているケースはそう多くないと思われます。図示することは情報を整理するのに便利なはずですが,それがなぜ「苦手」と嫌われるのでしょうか。看護過程の展開をすること自体に負担を感じているからこそ,その延長線上にある病態関連図もやはり負担と考えられているのかもしれません。
病態関連図の作成には教育的に大きなメリットがあります。だからといって,「こんな得があるから,書きなさい!&作成しなさい!」では,学生は興味をもって取り組むことはできません。つまり,消極的になってしまい「やらされ感」が増しおもしろさを感じることはできなくなってしまいます。まずは,学生の病態関連図そのもののとらえ方・理解度,作成するための知識の修得状況に注意し,その状況に合わせた指導が必要ではないでしょうか。また,教員の皆さんが,学生時代のときを思い出すことも大切です。この機会にご自分が学生時代にどのように取り組んでいたかも振り返るとよいでしょう。
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