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『アジア遊学』119 アジアの出産―リプロダクションから見る文化と社会
福井 トシ子
1
1杏林大学医学部付属病院
pp.537
発行日 2009年6月25日
Published Date 2009/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101456
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日本では周産期医療の問題が噴出しており,さまざまな取り組みがなされているものの,なかなか有効に機能していないという現実がある。便利になることや合理的であることの恩恵を受けることで失ってきたものを,今こそ真摯に受け止め,打開策を打っていかなければならない状況にあると言えるのではないだろうか。
この特集は,平成18~20年度科学研究費補助金基盤研究B「東南アジアにおける近代化とリプロダクションの変容」(代表:松岡悦子)の成果発表の一部として企画され,「リプロダクションと家族のオールターナティブデザイン」(代表:松岡悦子)のメンバーをはじめ,関連分野の方々による執筆であると説明されている。連なる著者の名前をみると,助産師はもちろんのこと,文化人類学を専攻する研究者らが執筆している。アジアの出産に焦点をあてたこの特集は,これまで日本人がたどってきた道とこれから「そのように行くのかもしれない」道について示唆を与えてくれる。
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