特集 理想の分娩第1期のケア
「ケアの壁」を感じたとき―吉村医院での研修を通して
大田 えりか
1
,
春名 めぐみ
1
,
村山 陵子
1
1東京大学大学院医学系研究科母性看護・助産学
pp.781-786
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100816
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助産師が,それぞれの施設内で自分自身のケアについて悩んだとき,それはケアの幅を広げる第一歩になる。講演会,本,他施設での研修などの出会いにより,新しいアイディア,考え方を吸収し,自分自身のケアに取り入れることによって,ケアの幅を広げていけるのではないだろうか。
新人助産師,「ケアの壁」にぶつかる!
病院で勤務助産師を始め半年過ぎたある日のこと,「自分のケアは本当に妊産婦さんの本能的な力を最大限に引き出せているのか?」「自分自身がここで産みたいと思えるケアをしているのか?」という疑問が湧いてきた。未熟な新人の立場であり,日々自分なりに妊産婦のことを考え理想に燃えていた反面,自分自身のケアを振り返りとことん落ち込み悩む日々であった。たとえば,こんなことがあった。
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