『お産と出会う』につづいて『子どもを産む』を出版した吉村典子さん

　『お産と出会う』を出版して以来，吉村典子さん（文化人類学者）は助産婦職に親しい存在，出産について共に語りあう仲間同士のようになった．その吉村さんがこの3月，“お産シリーズ”の第2弾ともいうべき『子どもを産む』を岩波新書の1冊として上梓した．

　7年前に出版した『お産と出会う』では，自身の出産体験をまっ正面から検証して，いいお産とはなにかに迫ったが，今回の『子どもを産む』ではこの間（かん）の吉村さんの研究の蓄積をもとに，社会そしてお産状況の変化をとらえ，現代の視点で「いいお産」とはなにかに迫っている．