連載 図解 助産師のためのフィジカルイグザミネーション・File.17
正常新生児のフィジカルイグザミネーション―入院から退院まで
石川 紀子
1
,
加部 一彦
1
1愛育病院新生児科
pp.822-826
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100405
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頭部・身長・体重測定のフィジカルイグザミネーション
新生児室に入室後,体重,身長,頭囲測定を行ない,計測値を胎児発育曲線に記入し児の発育評価を行なう(図1)。評価に際しては,体重は出生直後に,身長と頭囲は出生当日に計測した値を用いる。在胎週数の評価やハイリスク児のスクリーニングを行なうことができるほか,胎内環境についてもある程度推測することができる。これらは在胎週数が正確であることが前提なので,在胎週数があいまいな場合は成熟度評価も併せて評価することが必要である。
●体重測定
体重は,児が退院するまでの間毎日,できるだけ同じ条件の時間帯に測定する。最近ではデジタル式体重計を用いることが一般的である。体重計のトレイには赤ちゃんごとに個別にタオルなどを敷き,ゼロ表示を確認してから児を静かにのせる。体重測定は,児を裸にして行なうことが原則であるが,裸にするとあばれる場合があるので,体重計にのせるまでは布をかけておくと比較的安静が保たれる。その後,体重計に乗せ,安定した時点で,かぶせておいた布やテープをはずして当てていたおむつを取るとよい。測定値が表示され,固定されるまでその場を離れない。
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