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助産師のためのフィジカルイグザミネーション
水上 尚典
1
1北海道大学大学院医学研究科産科生殖医学分野
pp.1163
発行日 2008年12月25日
Published Date 2008/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101348
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「助産師にはもっと活躍して欲しい!」と私は常々思っている。
英国で行なわれた研究を紹介する。研究目的は助産師が責任を持って妊娠分娩を管理した場合,妊娠予後はどうなるか?である。2,734名のローリスク妊婦が無作為に2対1の割合(1,819名と915名)で助産師管理群と医師管理群に分けられた。医師管理病棟と助産師管理病棟はわずかに15mしか離れてない状況での研究である。
結果,50%の妊婦は妊娠中あるいは分娩中に医師管理群となった(異常出現のため)が,46%の妊婦は助産師管理のまま分娩が終了した。予後は当初振り分けられた1,819名(助産師管理群)と915名(医師管理群)の2群間で比較された。早産率,自然経腟分娩率,帝王切開率,吸引鉗子分娩率,周産期死亡率,NICU入室率のいずれにも2群間で差は認められず,分娩中の妊婦自由度は助産師管理群で高かった。
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