クローズアップ
―聖路加看護大学 21世紀のCOEプログラム―働く女性の健康支援プロジェクト
有森 直子
1
1聖路加看護大学
pp.706-710
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100380
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はじめに
5月5日の子どもの日,多くの新聞は出生率の低下を憂い,その原因探しと対策について報じていました。育児は,経済的負担が大きいため,経済的な援助をもっとすれば出生率は上がるのではないかという意見や,勤労女性が増えたことが出生率低下の背景にあること,すなわち働きながらも育児ができる環境が整えば出生率は上がるのであり,男性や社会がその協力をすることが必要である,と出生率を上昇させた海外の例をあげている分析が多かったように思います。
これまでも厚生労働省は,エンゼルプランからはじまってさまざまなアプローチで出生率低下を防ぐ手立てを講じてきました。しかし,有識者の提案する限られたモデルでは,ライフスタイルが多様化している人々のニーズを充足することは,困難を極めています。
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