特集 診療所に助産師を
―[対談]―診療所の医師は,助産師の仕事をどう考えているか
宿田 孝弘
1
,
赤川 元
2
1エナレディースクリニック
2赤川クリニック
pp.698-704
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100379
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送る立場と受ける立場を経験して見えてきたこと
宿田 お産を語る際に,ローリスク,ハイリスク,ミドルリスクについて語らなきゃいけないと思うんです。僕は,以前,大阪府立母子医療センターにいたんですが,そこはハイリスクが集まってくるところで,そこには当然,助産師にはできない仕事があります。
でも,周辺にある小さなクリニックのお産を見ていると,働いている医師も,助産師も,ローリスク,ハイリスクを分けて考えていないです。1つには,正常に経過していたお産が,突然ハイリスクになることがある。つまり,助産師の仕事を語っていくうえで,病院で働くのか,診療所で働くのかで違いがあると思います。助産師自身が,病院でハイリスクの人を見ているという意識をもつかどうか。診療所の場合は,主にローリスクの妊婦さんだと思いますが,まずそのあたりの意識がはっきりしていないのではないか。
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