Scramble Zone
南フロリダ大学継続教育部門への訪問―千葉大学21世紀COEプロジェクトの一環として
三浦 弘恵
1
,
野本 百合子
1
,
舟島 なをみ
1
1千葉大学看護学部
pp.540-544
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100427
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はじめに
昨年夏,千葉大学看護学部は21世紀COEプログラムの拠点として採択を受けた。現在,A~Gの7つのサブプロジェクトが,日本文化に根ざした看護学を創出し世界に発信するための研究活動に邁進している。このうち,筆者らが所属するサブプロジェクトFは,日本文化を反映した看護職者キャリア・ディベロップメント支援システム開発に取り組んでいる。この開発に向けては,日本の看護継続教育の現状を客観的に理解するとともに,社会・文化的背景との関連について検討し,整理する必要がある。
米国は,大学が中心となって看護継続教育を推進してきた国であり,その歴史は1899年コロンビア大学が公的な看護継続教育を提供したことに始まる。また,1970年以降,約半数の州が看護継続教育を法制化するなど,看護継続教育への様々な取り組みがなされてきた。このような米国の現状を理解することは,看護継続教育への取り組みが政策的にも学術的にも遅れている日本の現状を客観的に理解し,今後の課題を明確化することにつながる。
今回,訪問先として南フロリダ大学(以下,USF)を選択した第1の理由は,フロリダ州が免許更新制度に伴う看護継続教育を法制化していることである。第2の理由は,USFが看護学部・医学部・公衆衛生学部共同の継続教育部門を設置しており,学外の研究施設や大学と連携しスタッフ・ディベロップメントを目的としたユニークな活動を展開していることである。
以上を前提とし,サブプロジェクトFのメンバー8名が2004年2月10~15日までUSFを訪問した。
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