連載 バルナバクリニック発 ぶつぶつ通信・12
10年前の出来事
冨田 江里子
1
1St. Barnabas Maternity Clinic
pp.264-265
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100173
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直撃した「天災」
私がフィリピンでお産にかかわりはじめたのは,いまから10年前になる。
その当時の様子はいまとは違い,随分深刻なものだった。ピナツボ火山噴火後4年近く経っていたにもかかわらず,堆積している火山灰は作物を育まず,時に泥流となって人々を脅かしていた。特に山で自給自足の生活をしていたアエタ族の子どもたちには,栄養失調やビタミンAの欠乏症が多くみられた。
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