研究
助産師学生の分娩介助に対する産婦の認識
渋谷 さおり
1
,
古礒 祥子
1
,
大石 由美子
1
1鳥取県立倉吉総合看護専門学校保健助産学科
pp.70-76
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100015
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要約
助産師学生の分娩介助に対する産婦の認識について,分娩終了後産婦に聞き取り調査を行なった結果,次のことが得られた。
1) 助産師学生の受け持ちに承諾を得られた産婦のなかに説明時戸惑いを感じているものが16.7%みられた。
2) 戸惑いを感じたのは,分娩入院時初めて学生の存在を聞いた産婦が多かった。
3) 分娩終了後,産婦のほとんどは学生の存在を肯定的に捉え印象もよかった。
4) 戸惑いのなかで感じた技術や知識の不安は,実際の分娩のなかでは助産師と一緒に行なうことで気になることなく,学生の分娩介助は喜ばれていた。
5) 学生の存在の受け入れは,分娩終了まで継続的にかかわる実習体制のなかで肯定的感想が多くなっていた。
以上から,学生の分娩介助実習を円滑に行なうため,妊娠からのオリエンテーション内容に学生の実習についての説明を組み入れること,分娩時における個別の学生による受け持ち,助産師と一緒に行動する実習システムの大切さが確認された。
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