活動報告
—スモールステップでルールのあるゲームを理解する—年長児の事後フォロー教室実践報告
奥泉 庸子
1
1渋川市スポーツ健康部健康増進課
pp.682-687
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201490
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はじめに
群馬県渋川市(図1)は,日本そして群馬県のほぼ中央部,雄大な関東平野が始まる所に位置する。2006(平成18)年2月に1市1町4村が合併し,現在の市となった。人口は7万7477人(2019〔平成31〕年3月末現在),出生数は421人(2018〔平成30〕年度)である。
当市では,母子保健事業を実施する中で発達に心配のある児の増加が問題となり,2015(平成27)年に,有識者をアドバイザーとして迎えた「発達障害の早期発見と支援体制づくり検討会議」を立ち上げた。
そこでの協議を経て,2016(平成28)年度から,10か月児以降の乳幼児健康診査において,行動観察による発達障害のスクリーニング「SACS-J」*を取り入れた1)。同年度に,スクリーニングで経過観察が必要であると判断された児に対し,事後フォロー教室の拡充を行った。また,新規事業として3歳以上の就園児(年少児から年長児)対象の事後フォロー相談(心理士,言語聴覚士,作業療法士による月1回の相談)および同対象児への事後フォロー教室を立ち上げた。
ここでは,就園児の事後フォロー教室「のびのび教室」(以下,教室)における,年長児を対象とした実践について報告する。
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