診療の経験から
年長児先天股脱の手術
河邨 文一郎
1
1札幌医大整形外科
pp.821-825
発行日 1966年11月25日
Published Date 1966/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903829
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.
先天性股関節脱臼も整復されずに10歳以上に達すると,その大多数は第3度ないし第4度の高度の骨頭転位をきたしている.患者は著しい跛行を示し,疲労しやすいため長途の歩行はむずかしくなつている.疼痛をおこすものもある.この様な状態に対して,私たちはどの様な処置を加えればよいのか?
最もひろく行なわれるのが,転子下骨切り術(Kirmisson,Fröhlich)と,坐骨結節の高さで大腿骨を切るSchanzの骨切り術とである.これらの手術はどの様な理論的根拠に基づいているのか?
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.