研究
高齢者の生活行動圏域における生活資源へのアクセシビリティに関する住民参加型地域診断
伊山 恵里香
1
,
河野 あゆみ
2
,
小田 哲司
3
,
山野 勝代
3
1前大阪市立大学医学部看護学科
2大阪市立大学大学院看護学研究科在宅看護学領域
3松原市社会福祉協議会
pp.888-894
発行日 2018年10月10日
Published Date 2018/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201042
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■要旨
目的:フォトボイス,GISと半構成的面接を組み合わせた住民参加型地域診断により,高齢者の生活行動圏域の生活資源へのアクセシビリティに関する実態を明らかにする。
方法:A地区における高齢者の暮らしを買い物,受診,地域交流の3テーマに沿って,地域高齢者ケアに携わる医療保健福祉職および住民ボランティア33名に対してフォトボイス,A地区で暮らす高齢者8名に対して半構成的面接,かつA地区に対して地区視診を行いGISによる地域把握を実施した。
結果:A地区の高齢者の生活資源へのアクセシビリティに関する地域診断として,買い物の不便さを解消するために「多様な買い物サービスの維持・向上」と「買い物送迎サービスの不足」を補う必要性,受診に関して「健康意識の維持・向上」を図り「通院送迎サービスの不足」を解消する必要性,地域交流に関して「地域の取り組みの維持・向上」を図り「住民が気軽に立ち寄れる場の不足」を解消する必要性を住民とともに導いた。
結論:本研究より,住民参加の上地域の課題を明らかにできることが示され,今後,まちづくりへの活用のためには検証を重ねる必要がある。
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