連載 作業療法を深める・第88回
アクセシビリティという考え方(後編)
髙尾 洋之
1,2
,
竹下 康平
1
,
高橋 宜盟
1
,
岩下 璃香
1
,
信朝 裕行
1,3
,
河田 茂
1
Hiroyuki Takao
1,2
,
Kohei Takeshita
1
,
Yoshiaki Takahashi
1
,
Rika Iwashita
1
,
Hiroyuki Nobutomo
1,3
,
Shigeru Kawada
1
1東京慈恵会医科大学 先端医療情報技術研究部
2東京慈恵会医科大学 脳神経外科学講座
3慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科
pp.216-221
発行日 2024年3月15日
Published Date 2024/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203708
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新しいアクセシビリティとの出会い
1.スマートスピーカー
入手当初は手が動かなかったので,病室でテレビのチャンネルを変えてもらうために,そのつど看護師さんを呼んでいました.看護師さんは忙しいですので,何度もお願いするのは気が引けます.
そこで,声が少し出るようになってから,これまでの機器とは考え方を変えて,新たにアクセシビリティの挑戦をしてみました.Googleのスマートスピーカー(Google Nest Hub Max)を使ってみることにしたのです.声で機器操作ができるのですが,これを応用してテレビ操作ができるようになりました(図 1).この自由を手に入れたのは大きかったです.さまざまなことを人に頼んで手伝ってもらう状態であっても,自分ができることがあること,それを増やしていくことができる喜びは,生きる意欲となります.
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