連載 ナカイタ発 保健師へのつぶやき・39
健康格差を縮めたい―人と人で紡ぐ地域づくりから
中板 育美
1
1日本看護協会
pp.766
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200523
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健康日本21(第2次)は,「あらゆる世代の健やかな暮らしを支える良好な社会環境を構築することにより,健康格差の縮小を実現する」として,健康格差の存在を認め,是正する方向性を明確にしました。具体的には,健康寿命の延伸と地域間格差の縮小に取り組む自治体数を評価指標に加え,そのためのコミュニティの強化や社会環境への働きかけを促しています。
わが国の健康寿命は75歳で,76歳のシンガポールに次いで2位です(WHO,2012)。2010年までの10年間の健康寿命の伸びが,男性1.02年,女性0.97年となっているので,たかが1年,されど1年で,シンガポールに追いつくのも容易ではなさそうです。
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